聖咲奇

作品賞

●ヒューゴの不思議な発明
「見参!大賞」なるアカデミー賞にも匹敵する賞が設けられた。それを我々ライターに選べと言う。何と恐れ多い事か!

 しかし、一映画ファンとして良心的に選んでみよう。あれも面白いこれも面白い……と色々迷いながら。WIKIを調べ、マァ、最初なんでやはり2012年の作品から選ぼうと決めた。

 調べている内にちょっと面白いと思う作品もあった。オレ的には、ノミネートってところかな。

「トロール・ハンター」は北欧の伝説に登場するトロルが実在するとして、そのトロルを追う仕事を国から請け負った男のフェイク・ドキュメンタリである。「観客にスゴいモノ」を見せようと云う製作者の熱気が伝わってくる。良いのだが、大賞には、ちょっと地味過ぎる。また、北欧で製作されたので全体のトーンが暗く陰鬱。あ、これ、ハリウッドでリメイクが決まっているとか。

 有力な候補だった作品をもう一本上げておこう。「アベンジャーズ」である。スーパーヒーローものはストレス解消が命である。それを程よい危機を折り込んだシナリオで見せる。それともうひとつ、よくやっているのは、それぞれのヒーローが見事に書き分けられているところである。今までのヒーロー物で出せていなかったハルクのキャラクターが秀逸だ。

 で、結局、大賞は何かと云うと、俺は「ヒューゴの不思議な発明」を推したい。過去と云う時代がかくも刺激に満ちていたのは事実だし、そのごった煮の中から我々皆が例外なく心を奪われた不思議な映像の世界が産まれてきたのだ。この映画、発想や着眼点も凄いが、何よりも監督のマーティン・スコセッシが、メリエスへの愛を少しも隠そうとしていない点が心地よく、その作品に対するリスペクトをフィルムで語り尽くしている。

 この作品にノスタルジックな「色」を感じるのは俺だけかな? 

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